人は考える波動拳である。

 

出典:アオアシ

はじめに

こんにちは、ViruSです。私事でございますが、今月でリュウの試合数が10000試合を超えました。さて今回はそれを記念して真空波動拳とはどのようなデッキであり、またどのような構築が最適で、どのようにデッキを組むのかについて書いていきます。

スピリット真空波動拳とは

超簡潔に説明すると、「ハンドにあるスピリットの攻撃力を下げるユニット」と「攻撃力が下がると強くなるスピリット」のシナジーを活かしたデッキです。そこに新要素である〝生贄〟が自然に組み合わせられています。

具体的には雪姫のプレイ時効果によってガートルードの攻撃力を下げて4点飛ばし、攻撃力が0になったガートルードはプレイ時に5点を飛ばすというシナジーです。人間は攻撃力を下げることで、スピリットは攻撃力を下げられることで真価を発揮するので共依存関係になっています。それ故にスピリットと人間の枚数調整が難しく、プレイングよりも構築のほうが難しいデッキだと個人的には思います。

 

構築について

この手の構築記事って、まずリストを載せてから、〇〇何枚採用です!理由は…というのがテンプレートな気がするんですが今回はそれをやりません。理由は主に2つあります。1つ目は僕自身が納得のいく30枚を絞り切れなかったこと、2つ目は今回の真空波動拳が多様性のあるデッキであることです。様々な型を試しては壊し、試しては壊しを繰り返して到達した答えがA.解なしでした。

 

〇〇に勝ちたいから△△を採用するという分岐が多すぎるんですよ。そもそもデッキ構築というものに正解なんてものはないんですが、これがしたいならこれは不適切なのではないかという間違いはあるんですよね。さらにいえば、まだまだ環境初期の段階で30枚固定のデッキなんて作れるわけありませんから、本ブログを通して「あんさんの波動拳を作ってほしいんです。

 

舞子Haaaan!!!より、あんさんのラーメン

このままだとじゃあテメェのブログ意味ねえじゃねえか。顔キモっ。と、りりさんあたりに言われそうなので、僕が今期色々試して得た情報を共有します。

 

確定枠

デッキを作る際はまず確定枠を決めて、土台・柱を形成しましょう。そこから自分のやりたいことや勝ちたい対面、環境のメタに合わせて肉付け作業していきます。

 

上の確定枠リストはたとえソウルがカツカツであったとしてもまず作るべき15枚なので、これらを先に揃えてしまいましょう。確定枠カードの強みを懇切丁寧に説明してもいいんですけど、ぶっちゃけみんな分かるでしょ。だから書きません。分かってくれ。

 

一気に盤面を制圧する攻撃的な波動拳にするもよし、耐えて耐えて耐えて勝つ守備的な波動拳にするもよしです。確定枠にあなたのやりたいことを詰め込んだ15枚を加えてデッキを完成させてください。

 

各カードレビュー

さて、ここからが大本命です。確定枠以外の15枚をピックする基準として採用されそうな各カードの強みや弱みを、コスト順かつユニット→アクションの流れでレビューしていきます。

ViruSポイント7点

個人的に評価が難しいカード。交戦回数が減る=場持ちが良くなってサガットに繋げやすいという考え方もできますし、敵ユニット処理にかかる時間が増えるという考え方もできます。採用する際の基準は攻撃と守備のどちらに重きを置くのかです。僕の考えでは、CIPでヒノエをパンプしやすいことや、サガットの種になれることからこいつは攻撃寄りのカードです。滅昇竜相手だとデメリット効果が痛く感じるケースがあるため、守備要員ではないのかなと。

ViruSポイント2点

強いかどうかは別として、他のスピリットと異なりデバフの対象にならなくともTIPを持っています。生贄としての効果は攻撃的ですが、果たしてこれは真空にマッチしているのかと問われると微妙です。ケツが3と小さいので1度受けてから目覚めるということも難しいです。空戦が1度だけではなく永続的に付与されるのであれば希望はありました。ん-まぁ、滅寄りのカードなんじゃない?

ViruSポイント7点

一応7点には設定しており、デッキを組む際に1枚は確定で入るのですが…僕はあまりこのカードが好きではないです。なんでかというと、こいつ自身が強くて入れたいカードではなく、他が微妙だから妥協してピックするおこぼれ枠だからです。ただ、時たま、地味にいい仕事をしたりすることも無きにしも非ずんばなカードなので評価が難しいですね。困ったら空いたスピリット枠にぶち込みましょう。

ViruSポイント3点

味方人間ユニットのデバフ誘発効果を2回は吸ってくれるため、スピリットが不足するという事故の軽減になるでしょう。手札が偏っている際も、(他と比較し)スタッツが優秀であるため素出しで仕事ができます。ただ、デバフの旨みがなく、こいつがデバフの対象になると動きとして弱いというケースが多々ありました。生贄としての効果自体は悪くないですが、使い方が難しいです。

ViruSポイント-100点

真空波動拳には天地がひっくり返ったとしても入ることはないカードです。効果発動条件を満たせれば悪くないですが、それを実現しようとなるとバフカードが一定数必要になります。しかし、それらも真空波動拳とは相性が良くないので、なんというか…救いようがないとでも言いましょうか。今回はご縁がなかったということで、引き続き就職活動頑張ってください。

ViruSポイント10点

僕的には確定枠の良カード。使い方次第で受け札にも攻め札にもなります。4コストで8打点以上の期待値があるというのはマナレシオ的に強いです。弱みを挙げるとすれば、ケツが小さいことが挙げられます。リッカーβについでに殺されますし、空盤面からギリ出しゾンビ受けなんかに弱いです。ただ現環境は頭が2以下のユニットが多いので、そこまで気になりませんし、デメリットを上回る強さがあります。

ViruSポイント5点

決まれば強いカードランキング堂々の1位はジンオウガ君です👏黒単相手の初動としては一定の強さがあるため、黒単対面に勝ちたい人は入れていいのかなと思います。ただ即出ししたとしても正面リッカーイビル等で簡単に処理されてしまうので、めちゃくちゃ強いカードというわけでもないです。弱みとしてはアグロには出している暇がないこと、封印の格好の的、赤単ミラーに弱いことが挙げられます。

ViruSポイント6~8点

守備で優れているユニットです。雪姫やヒノエの発動コストがデバフ2に対してミノトは1であるため、ハンドのスピリットが潤沢でなかったとしても複数回効果発動が見込めますし、1だけ下げて残った1をほかの人間ユニットに回すこともできます。しかし、これすなわちガートルードなどの「デバフ2をされることで強くなるユニット」を下げきれず、中途半端なただただ弱いスピリットを量産してしまう可能性があるので、構築と扱いが難しいカードといえるでしょう。

ViruSポイント6~7点

シールド搭載+正面4点なので受けユニットとして優秀です。こいつは出した後にシステムユニットとして働くため、上手く使えるとかなりのアドを稼いでくれます。真空ミラーでは採用型のほうに有利がつくと考えているので、ミラーに寄せたい方は採用をお勧めします。その一方で、瞬獄殺対面のような攻めたいマッチアップではあまり強くないどころか2面取りの起点にされる可能性が高いです。スタッツが上がれば強いんですが、言うて運ゲーです。

ViruSポイント9~10点

佐馬介以外の唯一の目覚め枠です。赤単真空というデッキの特性上目覚めとの親和性が高いこのユニットは攻撃的な型にする場合1~2枚は採用することをお勧めします。生贄との相性もいいですし、あと一歩が詰め切れないという従来の真空波動拳の課題を解決してくれるカードです。目覚めない場合は大幅にスタッツが落ちることが懸念点ですが、それを踏まえてもメリットがあると思います。疑似的なマグマード・ドラグーンだと考えてください。

ViruSポイント3~5点

なしではないが、優先して採用するカードではないことは間違いありません。他カードのCIPで処理しきれなかったユニットにぶつけて探索するとその後の処理が楽になりますし、サブ効果であるパンプとアーツチャージ2もいい味出しています。横にニーナがいた場合はめちゃくちゃ強いんですが、言っても限定的なので、単純に生贄臨戦枠としてたまーに刺さる程度でした。めちゃくちゃ弱いわけではなかったです。

ViruSポイント4~6点

こいつもクレアと同様になしではないカードです。瞬間的な受け性能はスパイダーと近しいですし、正面に限定されていないので黒単相手での決め置きにも使うことができます。また、臨戦持ちであるため生贄との相性が良いです。ただ、コアで実装された古のカードのパワーが現代に追い付いているかというと微妙なのかなと。いい意味でも悪い意味でも、ブレがなく平均値。そんなカードです。

ViruSポイント4点

CIPも、スタッツも、パンプ性能も悪くありません。ただ、ヒノエとヴォルケンの両刀型にする場合だとデッキの軸がゆがみます。CIPでユニットを焼くことを重視した形になるため、自然と臨戦の採用が減りスピリットも抜けていくかと思います。例えば、7レオンと組み合わせて6コス以上をバフするカードなんていれたらそこそこ強いです。スピリット軸に入れるなら入って一枚だと思います。

ViruSポイント4点

強いことは間違いないんですが、今の真空波動拳はハンド回しが重要なので、序盤にこいつを引き込むと中盤以降まで選択肢を狭めてしまいます。加えて、アクションの採用枚数が減りつつある今の波動拳との親和性も微妙なのかなと…。ニーナで探索するものを含めてアクション枚数が10枚を超えるなら採用してもいいかなと思います。しかし、それすなわち後ろ寄りのデッキになるということは理解しておいてください。

ViruS忖度ポイント100万点

漢らしすぎるんだよな、見た目も効果もサイズも。反撃しないといいつつもダメージ食らうとマジ顔で波動拳飛ばすところも含めて好き。ちなみに最近僕のリストからは解雇したんですけどね。強いっちゃあ強いんですが、ハンドを圧迫します。しっかりと効果を把握して適切なタイミングで出せればゲームを終わらせることができますが、ハンドでお留守番してることのほうが多かったです。

ViruSポイント3点

支配された頭脳で奪われるのを防いだり、どうせ死ぬユニットをダメージソースに変換できたりする良カードです。自発的に打つとあまり強くはないため、時が来るまでハンドでお留守番しているケースが多いです。再三言ってますが、今期の波動拳はハンド回しが肝になるので受動的なカードはあまり採用したくありません。カードの効果自体は強いですが、平均値をとるなら採用は控えるべき。入れて一枚です。

ViruSポイント7点

とりあえず採用するカードです。フリースペルでハンドを回せること以外にこれといった強みは感じません。他のアクションがあまりに弱く、競合他社がいないから幅をきかせているだけであって、バル自体が強いと思ったことは一度もありません。本心としては抜きたいんですけど、まったく入れないとなるとレスポンス弱者になるというジレンマを抱えています。思考停止の惰性バルはやめましょうね。

ViruSポイント8点

今の真空波動拳でアクションを打つ場合、ハンドを回すために捨て打ちするか、面が埋まってしまっていてやることがないから打つか、押されている状況で苦肉の策として打つかの3ケースに大きく分類されるんですが、こいつは2番目の時に真価を発揮するカードです。要は面展開して押し込んでいるときのレスポンス合戦で最大バリューを活かせます。その他の状況でも弱くはないのでとりあえず入れてオッケーです。ただ、こいつの有無で勝敗が決まるケースは極めて少ないので、資産の少ない初心者の方は急いで作る必要はないです。

ViruSポイント2点

環境初期に試してすぐに抜いたカード。確かにヒノエに使用すると1バフとパンプで決定打になりうる強さがあるのですが、汎用性があまりありません。正面限定ではなく、発頸のような使い方ができるのであれば迷わず採用していたのかなと思います。弱いカードではありませんし、黒単相手の決め打ちとしてはそこそこ機能すると思います。攻め重視のカードなので、どちらかというと滅に適していると思います。

POYONポイント100点

最近SWAGに居候しているぽよんさんが異常に好きなカードです。バルは4点しか与えられないけど、パダムは6点与えられるし絶対防御の対策になるということを豪語してきます。パダムのことを馬鹿にするたび、無限列車編のアカザばりにマンキンで「お前もパダム教に入らないか?」と宗教勧誘してきます。僕が採用する日は来ないと思いますが、好きな方は入れてあげてください。

ViruSポイント1点

ちょこちょこ採用している方を見かけるカードですが、この際ハッキリ言います。弱いからとっとと抜け。このカードはレスポンス中に使用したMPもAP変換してカウントするので、実質AP13の状態から追加2点が見込めるんですが、だからなんやねんという感じです。このカードが光るのって、2+2の両方に電刃や3レオンの効果が乗ることなので今の真空には入りません。素直にバル入れておきましょう。シールド1枚貫通できますよって?だからなんやねん。疑心返してくれ。

ViruSポイント1点

敵の死亡時効果を消すことができるので信仰やリベンジなんかの対策になるのですが、それしたところで何かいいことあるんですか?例えば瞬獄殺相手だとペドロに的を絞って使用したとしても、見失った獲物を打たれて消せないなんてことが多々あると思います。というか黒を見るのであれば序盤で押し切ったほうが何倍もいいので、変にコントロールの思考を混ぜないほうがいいです。リアニ対策としては考えられなくもないです。

ViruSポイント9点

現在のメタだと確定枠ですが、今後どうなるかはわからないので一応確定枠から外しておいたカードです。赤ミラーが増えるのであれば確実に入ります。不協和音と同様にカウンターカードなので、結構ハンドで詰まることがネックです。赤だけに強いというわけでもなく、緑対面でも役に立ちますしかなり万能カードです。赤ミラーだとこいつ採用の有無が勝敗に大きく絡むことになるので、確定枠作成の後にすぐ作りましょう。黒対面は使い方が難しいですが、慣れれば抜けなくなります。

ViruSポイント4~7点

バルの強化呪文。バルが1MPあたり2点飛ばしていると考えるとバルハラーは1点お得になっています。巻き返すというよりはゴブをちょっとだけ有利にしたり、盤面有利を突き通すイメージがあります。ミラーでもジンオウガやヒノエといった脅威ユニットを1MPお得に処理できるので弱くはないです。ただ今の滅はモイラなどでシールドを探索するのでプレイ時で処理したほうが安全だったりします。紫対面でもたまに4打消しが入っているので採用が難しいカード。環境の推移をみてピックするという位置にあると思うので優先カードではないです。

ViruSポイント1点

盤面環境でならそこそこ使えたという印象。単体に打つと合計11点、2面展開なら13点、3面展開なら15点。ダメージで見ればあまり強くありませんが、ダメージ処理が波状的に行われるのでシールドを貫通するという利点があります。ただ、そこを考えたとしてもあまり強くはないですし、そもそも今の環境って3面というよりは強い1面とそのおまけが並ぶことの多い環境なのであってません。連携緑に対してはたまに刺さりましたが、その程度でした。

 

構築の基本ルール

さて、ここまで各カードの特徴と方向性について話しましたが、ここから自分のやりたいことをやりたいプランに沿って詰め合わせていく作業です。あとは勝手にどうぞ!ってのも酷な話なので、この項ではある程度の指針について話します。

 

①ゴールを設定する

デッキ構築をする際は基本的にここから始めてください。今回だと、どのような形で勝利までもっていくのかということです。盤面を制圧しつつ早い時間で勝負を決めたいのであれば、攻撃的なカードを詰め込んでアクションを切り詰める必要があります。一方で、盤面をさばいてジワジワと有利状況を作ってから勝ちたいのであれば、守備的なカードを詰め込めばいいです。またその両方のいいところをかいつまんだ中立的なデッキでもいいでしょう。自分のやりたいプランをまず決定してから、そこに沿ったカードを詰め込んでいきます。簡単でしょ?

 

②安定性を追求する

このステップがめちゃくちゃ大事です。特に今期の真空波動拳はスピリットと人間が共依存関係にありますから、双方のバランスが非常に重要になっています。このデッキにおけるスピリットはいわばCPUで人間は出力デバイスです。相対的に見てスピリット>人間という関係性なので、人間ユニットよりもスピリットの数が多くなるように構築してください。僕的には、攻撃に寄せるなら7~8枚、ミノト入りの守備的なデッキなら8~9枚のスピリットを入れることが事故を起こしにくい最低ラインだと考えています。スパイダーなどのスピリットに依存しないカードを入れる場合は別ですよ。

 

③微調整をして流動的に

攻撃に寄せると黒単に勝ちやすく、守備に寄せるとミラーに勝ちやすいなど、型によって得意不得意が出やすいのが今期の波動拳の面白いところです。はじめは自分の得手不得手を基準としてデッキを傾けてもいいのですが、慣れてきたら環境に合わせてデッキを変化させていきましょう。今後環境はどうなるかわかりませんが、環境を読めずにデッキを固定化している人は淘汰されてしまいます。そうならないためにも、きちんと理由をもってカードを採用していきましょう。

 

④トライアルエラーの繰り返し

あとは自力で試して壊して、試して壊しての繰り返しです。問題は構築にあるのか、それとも自身のプレイングにあるのかを見極めながら納得のいく30枚に近づけていきましょう。候補を複数個つくるのもありですよ。実際に僕は今期3つの型の真空波動拳を使い分けながら遊んでいます。

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出典:左ききのエレン

おわりに

自分でデッキを組む人が増えたら嬉しいなと思って今回の記事を執筆しました。やっぱり環境は生き物であり、デッキは生ものなのでなかなか難しいとは思います。しかし、他人の趣味嗜好が乗っかているリストを使ったとしても上手くはなれないと思いますし、ネットに転がってる情報なんて僕のブログ含めて嘘ばっかなんですよ。正確には「ついさっきまでは本当だった嘘情報」というほうが適切かな。本当はプレイングやミラーの話なんかを細かくしたかったんですけど、長くなりすぎるとグダるので今回はこの辺で止めておきます。構築やプレイングで分からないことがあればTwitterのDMで聞いてください。それではまた👋ViruSでした。